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二相嫌気性消化と固液分離装置の組合わせによる下水汚泥中の重金属除去

研究課題

研究課題/領域番号 07805051
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 土木環境システム
研究機関福井工業大学

研究代表者

高島 正信  福井工業大学, 工学部, 講師 (30257498)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード下水汚泥 / 重金属 / 二相嫌気性消化 / 酸生成 / pH / ORP / 固液分離装置 / 汚泥有効利用 / 貴金属
研究概要

下水汚泥の安定化に用いられる嫌気性消化は、実務上、酸生成とメタン生成という二反応から成るとみなせる。本研究は、有機酸生成とpHの低下が可能なこの嫌気性酸生成反応に固液分離装置を組合わせ、汚泥を処理しながら重金属を除去する方法を実験的に検討した。実験は、10l完全混合型リアクター(運転温度30℃)を用いて回分および連続式で実施し、Hg、As、Cd、Cr、Cu、Ni、PbおよびZnを対象重金属とした。
実験の結果、Cd、NiとZnについてはpHをやや低下させることによって、AsについてはORPをやや上昇させることによって約50%あるいはそれ以上の溶出率が得られた。Hg、Cr、CuおよびPbについては常にそれより低い溶出率しか得られなかった。Crを除くと、この結果は硫化物と沈殿形成しやすい順に溶出されにくくなっていることを示している。なお、空気を吹き込むことによりORP制御を行うと、有機物が好気的に分解されてしまい、後段のメタン発酵に回される有機物が減少することが観察された。
一方、酸生成の分解物は、錯体形成によって重金属を化学平衡から計算される溶解性濃度より数桁も高く保つと考えられた。これは特に終沈汚泥(すなわち、余剰活性汚泥)について明確に現れ、遠心分離液中の重金属濃度と有機酸を除く有機物濃度の間に高い相関が見られた。
この酸生成を利用した汚泥処理改良法は、重金属除去を単独に行うより経済的にメリットがあると考えられる。今後、この研究をさらに発展させるためには、重金属と有機物の錯体形成、各重金属の挙動の相違など水質化学的側面の解明と有機酸生成を促進させる条件のより詳細な検討が課題であると思われる。

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高島正信: "嫌気性酸生成による混合生汚泥からの重金属除去の検討" 福井工業大学研究紀要. 第26号. 201-206 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masanobu Takashima: "Removal of heavy metals from wastewater sludge by acidogenesis" Momoirs of the Fukui University of Technology. 27. 201-206 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高島正信: "嫌気性酸生成による混合生汚泥からの重金属除去の検討" 福井工業大学研究紀要. 第26号. 201-206 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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