研究課題/領域番号 |
07805089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶工学
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研究機関 | 東京商船大学 |
研究代表者 |
萩原 秀樹 (荻原 秀樹) 東京商船大学, 商船学部・情報システム設計工学講座, 教授 (30126338)
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研究分担者 |
庄司 るり 東京商船大学, 商船学部・情報システム設計工学講座, 助手 (50272729)
桑島 進 東京商船大学, 商船学部・海洋工学講座, 教授 (30016943)
杉崎 昭生 東京商船大学, 商船学部・情報システム設計工学講座, 教授 (20016926)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ニューラルネットワーク / 航路選定 / 高層気象 / シミュレーション |
研究概要 |
船舶の安全かつ迅速な航海には、気象・海象状況および船舶の耐航性を考慮した最適航路選定(ウェザ-ルーティング)が必要である。現在、数値気象予報は1週間から10日先まで行われているが、3〜4日先までしか十分な精度を保持できない。しかし、船舶が北太平洋を横断するにはコンテナ船でも約10日はかかるため、有効な航路選定を行うには、3〜4日先以降の期間について信頼性の高い気象データが必要である。 これまでに、東京商船大学内に作られたウェザ-ルーティング研究グループにより作成された東西指数(zonal index)に基づく波浪分布モデルの使用が航路選定に有効であることが確認されている。しかし、東西指数では詳しい高層気象パターンを表現できない。そこで新しい試みとして、パターン認識に優れたニューラルネットワークを用いたウェザ-ルーティングの手法を開発した。 ウェザ-ルーティング・ニューラルネットワークは、入力層・隠れ層および出力層の3層で構成されている。入力信号には、航海の前半5日と後半5日の正規化した5日平均500hPa高度データを用いた。教師信号には、実況波浪データを用いたコンテナ船の最適航路シミュレーションにより計算された18本のルートの優劣値(0.1から0.9)を用いた。また、1978年から1983年の冬季における105航海について、教師信号であるルートのルートスコアに出力信号が一致するように学習を行った。ニューラルネットワークの学習とは、結合重み係数およびしきい値を修正して、評価関数を0に漸近させることである。1989年から1991年の冬季について、この学習済みニューラルネットワークの能力評価テストを行った。能力評価テストの結果、ウェザ-ルーティング・ニューラルネットワークは最適あるいは準最適航路を提供してくれたといえる。 上記の他に、ルートスコアを絶対的に評価した絶対評価ウェザ-ルーティング・ニューラルネットワークおよびサブネットワークを用いたコンバイン・ウェザ-ルーティングニューラルネットワークについて検討・評価した。 提案したウェザ-ルーティング・ニューラルネットワークは、5日平均500hPa高度の分布パターンの違いをうまく識別できた。この手法は、出港時あるいは航海の初期段階において戦略的な航路選定を行う場合、非常に有効な手法であるといえる。
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