研究概要 |
HTLV-Iエンベロープを介して,その標的細胞の核内に組換えHIVゲノムをtransduceさせ,マーカー遺伝子(green fluorescent protein;GFP)を発現させるシステムを樹立した(Koito et al.投稿準備中)。また通常のアルゴン光(488nm)ではなく紫外線(395nm)により蛍光を励起しうる変異GFP(GFPuv)をマーカーとして有するHIVを作製中であり,これらの組換えレトロウイルスとFACSを駆使し,ヒト細胞群中のHTLV-I標的細胞を明確にしていく。 またHTLV-Iレセプター単離のためのcDNAは,ヒトosteosarcoma細胞(HOS)より,マウスレトロウイルスベクターを用いて作製した。このcDNAライブラリーをパッケージング細胞(BOSC;Kitamura et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92.1995)にトランスフェクトして得られる高力価ウイルスをHTLV-I感染に抵抗性のNIH3T3細胞に感染させ,上記のHTLV-Iエンベロープを有するHIVベクターを用いてHTLV-Iレセプターの単離を試みる。
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