研究課題/領域番号 |
07807058
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
仲川 尚明 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80253996)
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研究分担者 |
日野田 裕治 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10165128)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | MUC1ムチン / cytotoxic T 細胞 / HLA非拘束性 / 0-グリコシド結合型糖鎖 |
研究概要 |
MUC1ムチンコア蛋白に対するcytotoxic T細胞(CTL)はHLA非拘束であり、MUC1陽性であれば癌の種類に関係なく、誘導されたCTLの標的細胞障害活性は広いスペクトラムを示す。本年度は多発性骨髄腫患者6例の末梢血あるいは骨髄より、抗MUC1 CTLの誘導を試み、2例に誘導が可能であった。これらのbulk CTL linesをそれぞれTSおよびKYと名づけた。表面形質はTSがCD8^+、KYがCD4^+であった。ともにMUC1陽性培養細胞株に対して広く細胞障害活性を示した。この細胞障害活性は、抗HLA抗体では抑制されないが、抗CD3抗体、抗α/β T細胞受容体抗体によって明らかに抑制された。ヒト大腸癌細胞株CHCY-1のMUC1トランスフェクタントは0-グリコシド結合型糖鎖の合成阻害剤であるbenzyl-α-GalNAc処理によって、抗MUC1コア蛋白モノクローナル抗体の反応性が著名に上昇する。このトランスフェクタントに対するTSの障害活性を検討したところ、benzyl-α-GalNAc処理によって障害活性の著名な上昇を認めた。 一方、H-rasでトランスフォームしたNIH3T3細胞を用いたMUC1トランスフェクタントは、benzyl-α-GalNAc処理によっても、抗体の反応性、CTL(TS)の障害活性ともに変化が悪かった。すなわち、抗MUC1 CTLの反応性は、糖鎖によって阻害されていることが示唆された。
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