研究課題/領域番号 |
07807059
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
日比 紀文 (1996-1997) 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (50129623)
渡辺 守 (1995) 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10175127)
|
研究分担者 |
渡辺 守 慶応がんセンター, 診療部長(研究職)
相磯 貞和 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (60138013)
石井 裕正 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (20051500)
日比 紀文 慶応がんセンター, 助教授 (50129623)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | エイズ / HIV / 経口免疫 / IL-7 / 腸管免疫 / トランスジェニックマウス / 細胞障害性T細胞 / コレラトキシン / SIV |
研究概要 |
今回の研究は我々がこれまでrhesus monkey/SIVmacの系で追究してきたAIDS virus構成蛋白の経口免疫によるvirus特異的CTLを誘導する新しい治療法の開発を念頭におき、その際問題となるAIDS enteropathyを我々が最近に明らかとした腸管上皮細胞由来IL-7による粘膜内T細胞および上皮細胞の増殖調節機構の異常という面から追究する試みである。IL-7は骨髄ストローマ細胞より、preB細胞の増殖を指標にして分離されたサイトカインであるが、胸腺で強く発現され、T細胞の増殖・分化への関与が示唆され、胸腺内及び末梢T細胞に様々な応答を示すことが明らかとなっている。IL-7はantivirus CTLやLAK activityを増強するとされているが、AIDSにおいてもHIV gagに対するCULを増強することが報告されており、さらにHIVgagおよびenvに対するCTLが認められないHIV陽性患者においてはIL-7receptorの発現異常が証明されている。従って、IL-7は感染防御に不可欠とされるHIV specificなCTLの活性化、増殖に重要な役割を果たしていると考えられる。今回の研究により明らかとされた慢性炎症部大腸粘膜におけるIL-7およびIL-7receptor発現異常はAIDS enteropathyの部位においても起こっている可能性があり、AIDS virus構成蛋白の経口免疫により腸管局所にvitus特異的CTLを誘導する際問題となることが考えられる。さらに今回、大腸上皮細胞へのHIV感染に対するIL-7の抑制作用が明らかとされたことからも、今後、腸管局所におけるIL-7の異常をどう是正するかは重要な課題となると思われる。
|