研究課題/領域番号 |
07807108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
山本 哲 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50125415)
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研究分担者 |
澤 雅之 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70226059)
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (40091566)
ONODERA Kazuhiko Asahikawa Med.Col., Assistant (00204264)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 臍帯血 / HGF / 肝機能補助 / 造血幹細胞 |
研究概要 |
臍帯血の有核細胞中には、肝臓機能を回復するあるいは代償する細胞が含まれると仮定して、CD34陽性細胞を中心に、これら細胞の回収およひ肝機能補助への応用の可能性を検討した。 臍帯血のCD34陽性細胞の形態的特徴を調べるために、CD34陽性の細胞群との比較を行った。臍帯血のCD34陽性細胞は比較的小型の単核細胞で、核の不整があり、骨髄中のCD34陽性細胞およびT-cell lymphoma、lymphoblastic typeの腫瘍細胞とよく似た細胞だった。 臍帯血からのCD34陽性細胞の回収では、フィコール分離による方法と、デキストランを用いる方法を検討した。今回の比較ではフィコールによる有核細胞回収の方が効果的だったが、比較検体数が少ないためさらに検討を要すると思われた。この回収効率については、検体の冷蔵保存時間が長くなると、ヘパリンの抗凝固活性低下による凝集による影響から回収が著しく低下した。この対策として、抗凝固活性低下の少ないACD液を用いる方が有利と考えられた。 臍帯血血清中のHGF濃度は0494±0.117ng/ml、成人末梢血中のHGF濃度は0.358±0.047ng/mlだった。臍帯血有核細胞の培養によるHGF分泌はサイトカインで加えた群で、24時間後が0.126±0.094ng/10^6cell、72時間後が0.448±0.424ng/10^6cellで、サイトカインを加えない群では、24時間後が0.125±0.080ng/10^6cell、72時間後が0.152±0.121ng/10^6cellであった。臍帯血有核細胞中のCD34陽性CD33陰性細胞数に換算したHGF分泌では、サイトカインを加えた群で、培養24時間後が13.3±11.3ng/10^6cell、培養72時間後が41.2±31.7ng/10^6cellであった。特にバイアビリテイの高い検体では、培養によるHGF分泌が多く、その細胞移植による効果が期待された。 臍帯血有核細胞の接着能を有する細胞群の利用では、non-coatingのラテックス粒子には接着せず、何らかのcoatingが必要と考えられた。
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