研究課題/領域番号 |
07807130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
坂本 貴志 高知医科大学, 医学部, 助手 (90243823)
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研究分担者 |
美馬 達夫 高知医科大学, 医学部, 助手 (30192363)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 水頭症 / 神経分化 / 神経栄養因子 / nervegrowth factor / neurotrophin3 / brain-derived neurotrophic factor / ラット / nerve growth factor / 繊維芽細胞増殖因子 / 神経成長因子 |
研究概要 |
先天性水頭症HTXラットを、生後3日目、6日目にて、免疫組織染色を行ない、神経栄養因子のnerve growth factor(NGF)、brain-derived neurotrophic factor(BDNF)、neurotrophin3(NT-3)、および受容体のtrkBの局在と発現を解析した。対照としてはWistarラットを使用した。大脳皮質:NGFはこの時期では発現量が少なくほとんど染色されず、両群に差は認められなかった。BDNFは、対照ラットでは大脳皮質全体の細胞で染まるが、HTXラットでは第2、3層に限局して染まり、しかも濃く染まる細胞と薄く染まる細胞が混在していた。NT-3は、対照ラットの生後のこの時期では細胞質全体が染まるが、HTXラットでは核に局在し濃染していた。この所見は対照ラットでの発生早期に見られ、この点からHTXラットでは神経分化が遅れている可能性が示唆された。trkBの発現は、HTXラットでは対照に比べ少なかった。海馬:NGFには両群に差が認められなかった。BDNFは両群ともstratum radiatumおよびoriens layerに発現するが、対照ラットでは発生にしたがい染まりが薄くなるのに対し、HTXラットでは生後6日目でも濃いことから、この点からもHTXラットでの発生の遅延が示唆された。NT-3は、oriens layerに発現し、両群で差がなかった。なお、pyramidallayerでは、NGF、BDNF、NT-3の3つの神経栄養因子は全て発現に差がなかった。以上の結果の幾つかは、先天性水頭症HTXラットでは神経発生が遅延している可能性を強く示唆し、現在RT-PCRによる定量的な解析を行っている。
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