研究課題/領域番号 |
07808050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大町 達夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (90126269)
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研究分担者 |
年縄 巧 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00188749)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 美術工芸品 / 展示作品 / 耐震装置 / 展開構造 / 強震動 / 感震装置 / 強振動 |
研究概要 |
本研究では、美術工芸品の美観を損ねず、しかも強烈な地震動から作品を保護する機能をもつ、包囲展開式耐震展示台と呼ぶ新形式の展示台を独自に設計、試作し、その性能を調べた。本展示台は、宇宙構造物の分野で開発・実用化されている展開構造物のコンセプトを応用したもので、試作品ではスポンジシートの包囲網を、改良品ではスポンジゴムの包囲枠を、平常時は展示台の内部に小さく折り畳んで収納し、地震時には自動的に展開して作品を拘束し転倒や滑動を抑制して保護する方式を採用している。この点で本展示台は、免震装置(器具)を用いて作品に入力する地震動を低減する方式の免震展示台とは大いに異なっている。作品によっては展開した包囲枠との接触により破損する恐れが皆無とは言えないが、本研究で検討した限りでは多種多様な花瓶や壺、ガラス工芸品などに対応可能である。性能検査のため実施した振動実験および数値シミュレーションの結果からみると、本展示台は1995年兵庫県南部地震で記録された極めて強烈な入力地震動に対しても十分な耐震性能をもっている。また、平常時に作品鑑賞を妨害しない利点ももっている。さらに展開機構の再収納は容易で、しかも安価なことから実用性も高いと考えられる。なお、本展示台の主たる機能は美術工芸品に対する耐震保護機能であるが、感震器によって包囲枠を展開し作品を拘束する機能は盗難防止用の安全装置としても利用できる。
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