研究課題/領域番号 |
07808051
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
真瀬 寛 茨城大学, 工学部, 教授 (30007611)
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研究分担者 |
鈴木 康夫 日本原子力研究所, 東海研究所, 研究主管
佐藤 直幸 茨城大学, 工学部, 助手 (80225979)
池畑 隆 茨城大学, 工学部, 助教授 (00159641)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プラズマ / アンジュレーター / 放射光 / 自由電子レーザー / 沿面放電 / レーザー / 相対論的電子ビーム / 干渉縞 |
研究概要 |
プラズマアンジュレーターは周期的な密度分布(密度リップル)を有するプラズマに相対論的電子ビームを入射し、誘起されるイオン空間電荷の交番電場で電子を蛇行させるもので、磁場型アンジュレーターに比べ、格段にコンパクトで短波長の光源を実現できる可能性がある。本研究の主目的は、周期長2mm、20周期のプラズマアンジュレーターを試作して共同利用施設の18MeV電子ビームに適用し、プラズマアンジュレーターの原理を検証することであった。そのために2つの研究を平行して進めた。 1.沿面放電を利用した密度リップルの形成法 パルス沿面放電を応用して周期長4mm、10チャンネルの電場型アンジュレーターを試作した。有機絶縁体に長さ80mm、幅、深さ6mmの溝を掘り、10kVのインパルスをトリガとして20kAのパルス沿面放電を発生する。J×B力でプラズマは加速され幅80mmのスラブ状プラズマ流として前方に射出される。このプラズマをピッチ4mm、開口幅2mmのスリット板に通し密度リップルを作る。実験からプラズマ流の半値幅が射出速度と熱膨張速度の比で決まり、低温で高速のプラズマ流が適していることがわかった。1チャンネルえ半値幅4.8mm(5mm下流で)のプラズマ流を得た。これを10チャンネルに外挿すると、リップル率δn/n=20%を期待できる。 2.レーザー干渉、共鳴イオン化法によるプラズマ密度リップルの形成法 放電を用いずに数十μmの周期長の密度リップルを形成する方法を考案した。まず、単一波長レーザーの平行光を2つに分け一定の角度で交差すると干渉縞が現れる。この領域に原子流を導入し、フォトンのエネルギーを原子の電離エネルギーにあわせておくと干渉縞の明暗に応じて規則的な密度リップルが形成される。この方法は、無電流でありMHD的に安定であること、レーザーのコヒーレンスを反映して、規則性に特に優れていること、周期長の制御が容易であることなど利点が多い。また必要とされるレーザーエネルギーも現在の技術で十分達成できるので実験による検討が待たれる。 3.電子ビームに適用してプラズママイクロアンジュレーターの原理を検証する試みは、施設の改修によりビームが利用できなくなり、実現しなかった。
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