研究課題/領域番号 |
07808058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 国立環境研究所 |
研究代表者 |
佐竹 研一 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 総合研究官 (50101051)
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研究分担者 |
田中 敦 国立環境研究所, 化学環境部, 主任研究員 (80171734)
西川 雅高 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 主任研究員 (80228171)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 入皮 / 鉛 / 重金属 / モンタリング / 年輪 / モニタリング |
研究概要 |
昨年に引き続き本年度も樹木入皮に注目した“環境汚染のタイムカプセル"研究のため、東京、つくば、下北半島、屋久島等各地から“入皮"を含む樹木のサンプリングを行った。そして、酸性雨問題の歴史的展開を考える上で重要な酸性物質ならびに酸中和物質の乾性沈着量の経時変化を知る上で入皮が有効であるかどうかの検討を行った。現在各国で行われているカルシウムを含む粉塵粒子などの酸中和物質の大気中での存在量の経時変化を過去に遡って検証しようとする場合、年輪中に含まれるカルシウムの量の経時変化に注目することが多い。しかし、この方法ではカルシウムが土壌を経由し根から吸収され樹木内で再配分されて年輪中に蓄積するので年輪中のカルシウム量の変化が必ずしも大気中の酸中和物質の存在量の変化を示すとは限らない。これに対し、外樹皮及び入皮に蓄積しているカルシウムの量は、大気中の酸中和物質としてのカルシウムの量を反映している。その時系列変化を追うことによって供給量の変化を知ることができる。この他、大気汚染の変化を知る上で重要な物質は石炭や石油の燃焼過程で生じる炭素粒子である。入皮に含まれる炭素粒子の数と形態を電子顕微鏡で調べることにより汚染の歴史を知ることができるのである。特に本年度、東京都内(渋谷区)で採取した樹齢53年のヒマラヤ杉は東京の汚染の歴史を知る上で興味深く、カルシウム量や炭素粒子の計測用分析試料として調製中である。
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