• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

アクチンゲル中での物質輸送・酵素反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07808074
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 忠直  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90093187)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードアクチンフィラメント / 相図 / アクチンゲル / 水の輸送 / F-アクチン集合構造
研究概要

1.アクチンフィラメントの定量的相図の作成
分子間力と濃度をパラメータとしたアクチンフィラメントの定量的な相図を作成した。このような相図は、アクチンフィラメントがとるさまざまな集合構造中での物質輸送を研究する際の基礎になる。この相図から、アクチンフィラメントは分子間力がサブユニットアクチンあたり0.006RTだけ増加すると「ゾル」状態から「パラクリスタリン」状態へ、濃度が2mg/mlをこえると「リキッドクリスタリン」状態へ転移することが明らかになった。また、「ゾル」状態から「パラクリスタリン」状態への変換の過程で、動的安定状態として「ゲル」状態が存在する。これらは、「棒状」高分子としてのアクチンフィラメントの熱力学的、動的性質を反映したものと考えられる。また、アクチンフィラメントを架橋するアクチン結合タンパク質(ABP)は、アクチンフィラメントの「ゲル」状態を安定化し、アクチンフィラメントの成長端をゲルゾリンなどのキャッピングタンパク質でキャップすると「ゾル」状態から「パラクリスタリン」状態への変換に必要な分子間相互作用のエネルギーが増加することが明らかになった。
2.アクチンゲル中での物質輸送の測定
アクチン溶液中での物質輸送を測定する装置のプロトタイプを作製した。それを用いて、上記の相図で明らかになったさまざまな集合状態にあるアクチンフィラメント溶液中での浸透圧の不均衡に伴う水分子の輸送速度を測定した。その結果、アクチン溶液のゲル化にともない、溶液内での水分子の輸送が完全に抑さえられることなどの定性的ではあるが、興味深い結果を得た。現在、プロトタイプに改良を加え、アクチンゲル中での物質輸送の定量的測定が可能な装置を作製中である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Atsushi Suzuki: "Polymorphism of F-actin assembly 1.a quavititative phase diagram of F-actin" Biochemistry. (発表予定). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Suzuki: "Polymorphism of F-actin assembly 2.Effects of barbed end capping on F-actin assembly" Biochemistry. (発表予定). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi