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成熟大脳皮質における神経繊維伸長のスライス培養法による解明

研究課題

研究課題/領域番号 07808090
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 神経化学・神経薬理学
研究機関秋田大学

研究代表者

山田 勝也  秋田大学, 医学部, 助手 (40241666)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード成熟脳 / スライス培養 / 熟成脳 / 大脳皮質 / 成熟神経細胞 / 組織培養 / 酸素分圧
研究概要

従来、成熟動物の大脳を組織培養することは困難とされてきた。しかし我々のこれまでの実験によれば生後3-4週令のラット大脳皮質視覚野を厚さ約150ミクロンにスライスすることにより、少なくとも一部の神経細胞を一週間にわたって維持できることが確認されている。ただし上述の実験では、蛍光色素を用いて神経繊維が脳組織から伸長している様子を観察するにとどまり、神経細胞の電気的活動が正常であるかなどの考察は行っていなかった。実は組織を極めて薄くスライスするために、大脳皮質の3次元的な神経回路の保存が悪く、白質刺激による集合電位の確認が難しいという問題点もあった。そこで今回、厚さ400ミクロンにスライスし集合電位の確認を可能にした生後35-50日令の成熟大脳皮質を、一定時間市販のインキュベータ-中あるいは記録用チェンバー中で培養し、様々な培養条件が神経細胞にあたえる影響を電気生理学ならびに組織学的に比較した。
結論から述べると、従来より幼弱脳の培養に用いられてきたインターフェイスタイプの容器に成熟脳切片を静置し、市販のCO2インキュベータ-中で培養したものは4時間以内に集合電位が消失し、かつほとんどの神経細胞に委縮が見られたのに対し、培養液を毎分1.2mlで灌流した場合には十数時間に渡って良好な電位記録ができることがわかった。解析の結果、従来の方法では液相について温度,pHおよびガス組成が平衡に達するまでに長時間を要したこと、また均一な培養液面の維持に問題があったこと、気相について湿度およびガス組成が平衡になかなか至らないことにより、成熟神経細胞が回復不能なダメ-ジを受けた可能性が示唆された。一方、長期にわたり灌流しつつ培養するためには大量の培養液が必要でなおかつ無菌的に電気的記録を取る必要がある。そこで現在引き続きこの為の装置を作成中である。

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山田勝也: "脳切片の培養法" Clinical Neuroscience. 15巻・7号(印刷中). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 山田勝也: "脳のシンポジウム、ミクロの世界から認識まで" 本道医学振興会, 54 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yamada.K., and Ogawa.T.: "Brain slice culture techniques." Clinical Neuroscience. 15(in press). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yamada.K.: Symposium on brain, from microscopic level to cognition.54 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 山田勝也: "脳切片の培養法" Clinical Neuroscience. 15巻7号. 9-10 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 山田勝也: "脳のシンポジウムミクロの世界から認識まで" 本道医学振興会, 54 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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