研究課題/領域番号 |
07808097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松林 清明 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (50027497)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 実験用サル類 / 動物福祉 / 環境エンリッチメント / 索餌システム / 同居 / 遊具 / 飼育サル類 / 同居条件 / 同居選択性 / 採食時間 / 自己索餌装置 |
研究概要 |
高い知能を有する動物の飼育時の動物福祉策の科学的開発研究を目的として、実験用サル類の環境エンリッチメントの研究に以下のような段階で取り組みを行った。 平成7年度:主としてサル自身に餌を探索させる索餌システムの試作と試用 8〃:サル同士を同居させて社会的場面を持たせる際のサル側の示す選択条件の検討 9〃:サルにとって有用な遊具の開発・試作および評価 索餌システムは個室ケージ飼育への設置が可能な装置2種を設計・試作し、さらに指迷路餌箱の課題実験によって個体ごと、年齢ごとの課題難易度達成能力を評価したが、成熟年齢群に比して老齢群および若齢群は達成度や所要時間がやや劣る結果が得られ、実際の導入には年齢的能力差を勘案した設定が必要である。 同居条件としては、優位個体は劣位個体への接近を積極的に行ったが、劣位個体は優位個体との接近を避ける傾向が明瞭に見られ、単に社会的場面を持たせることだけを優先すると、劣位個体にはかえって心理的圧迫をもたらす。特に、給餌時間には別居させるか相当の距離を取って複数の餌箱を設置しないと、優位個体による餌の独占が起こる。 遊具類は、12種類のものを新しく設計・試作してその利用状況を評価したが、ジャングルジム・バネ板などサル自身の運動を伴うものはよく利用され、サル遊具の備えるべき条件が把握できた。特に、遊具と餌報酬とを組み合わせたものは極めて高い利用率を示し、今後の環境エンリッチメント推進に有用な多くの基礎的知見がえられた。
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