研究課題/領域番号 |
07831009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
久保 走一 東京工芸大学, 芸術学部・写真学科, 教授 (80009216)
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研究分担者 |
内藤 明 東京工芸大学, 芸術学部・写真学科, 講師 (10288110)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 古典写真印画 / 写真の保存 / 写真の復元 / 写真の補修 / 古典写真 / 保存 / 復元 / 画像保存 / 画像復元 / 画像処理 / 濃度ヒストグラム / 画像劣化 / アレニウス法 |
研究概要 |
19世紀写真方式の内、サイアノタイプなど鉄塩による印画法、塩化銀紙、アルビューメン印画、マイカ写真などの銀塩印画法、ゴム印画、カーボン印画、などの重クロム酸印画法を中心に古典印画の復元技法を確立した。この復元技法により作成した試料を用い、上記の古典印画に関して熱力学的方法による保存可能年数の推定を行い、現在収蔵されている此等の古典印画個々の寿命予測と同一技法による復元が必要となる時期について考察した。 また、特に古典技法によるカラープリントについて、文献調査による技法解析を行い、復元に関する技術上の必要事項を明確にした。此等の結果、古典カラープリントは無機顔料あるいは強靱な染料を使用して発色印画としているので、20世紀中期の現代的なカラー写真印画に比較すると色保存性が高いことが分かった。現在収蔵されている当時の古典カラー写真資料について、特にオートクローム、アグファカラー、フィンレーカラーなどモザイク・フィルター方式カラー印画について、それぞれの微小色フィルターを顕微分光光度計により分光透過率分布を測定し、測色的評価を行った結果、長期にわたる暗所保存においてフィルター部分の退色は僅少で、この種のカラー印画に退色の主たる原因は、銀画像の変退色にあることが分かった。これにより、古典カラープリントの補修および復元に関して重要な指針が得られた。 以上の成果について、日本写真学会誌および日本写真芸術学会誌に論文を掲載した。
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