研究課題/領域番号 |
07833002
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血管生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渋谷 正史 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10107427)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Flt受容体 / 内皮細胞増殖因子 / シグナル伝達 / 腫瘍血管 |
研究概要 |
本年度は血管形成すなわち内皮細胞の増殖と分化に関与する受容体型チロシンキナーゼに関して主に解析した。 (1).内皮増殖因子VEGFはFlt-1とKDRの2つの受容体を活性化し、強い増殖刺激と血管透過性を引き起こすが、VEGF関連のPIGFはFlt-1のみを活性化し、生物学的活性も弱いことを見い出した。 (2).VEGFの受容体の1つKDRをNIH3T3細胞に強発現させ、シグナル伝達を解析した。その結果、VEGF添加により、KDRの自己リン酸化とPLCγへのチロシンリン酸化は速やかに生じるが、MAPキナーゼの活性化は極めておそい反応しか認められず、内皮細胞は特異的なシグナル伝達系をもつことが示唆された。 (3).ヒトのバセドウ病のモデル系をラットで作成し、甲状腺の腫脹に伴ってVEGF、Flt-1、KDRのmRNAが一過性に上昇し、血管新生を引き起こすことを明らかにした。 (4).Flt-1チロシンキナーゼが内皮細胞特異的に発現する機構につき、転写調節に関して検討した。flt-1遺伝子上流にETSモチーフとCRE配列が存在し、両者が共同して転写レベルの活性化を行うことを明らかにした。
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