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抗血栓性因子トロンボモジュリンの線維芽細胞増殖作用

研究課題

研究課題/領域番号 07833010
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 血管生物学
研究機関帝京大学

研究代表者

石井 秀美  帝京大学, 薬学部, 助教授 (50102710)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードトロンボモジュリン / EGF様ドメイン / 線維芽細胞 / 内皮細胞 / 細胞増殖活性 / 創傷治癒
研究概要

血管内皮細胞の表面に発現し、抗血栓性機能を発揮しているトロンボモジュリン(TM)は、血液が行き届かない皮膚表皮や造骨組織、さらには未分化な胚細胞にも発現していることが明かとなり、TMは血液凝固の抑制因子として機能するだけでなく、細胞の増殖や分化または細胞同士の接着などにも何らかの役割をもつことが示唆された。そこで、本研究代表者はTM分子から遊離するEGF様構造体に細胞増殖作用があるのではないかと考え、TMのEGF様構造対を遺伝子工学手法により作製して、線維芽細胞に対する増殖効果を検討した。以下の新知見から得られた。以下の項目番号は科学研究費補助金交付申請書の研究実施計画に記載した番号と一致する。
1.リコンビナント(遺伝子工学手法で作製した)TMのSwiss3T3細胞に対する増殖作用の解析
(1)リオンビナントTMの濃度および作用時間に依存して本細胞は増殖が高まった。
(2)^3H-ThymidineのDNAへの取り込みによって測定したDNA合成速度もリコンビナントTMによって高まった。
(3)リオンビナントTMの細胞増殖活性はEGFそのものと比べると、約1/3と高い活性を示した。
(4)本細胞増殖活性はインスリンまたはインスリン様成長因子とは相乗的に、EGFやFGFとは相加的に上昇。
(5)リコンビナントTMは細胞へのグルコースの取り込みも高めた。
2.受容体の検索
(1)リコンビナントTMの細胞増殖活性は受容体を介した反応であることが明かとなった。
(2)その受容体はEGF受容体とはことなった。
3.リコンビナントTMの細胞増殖活性の種々細胞への作用
リコンビナントTMはヒト皮膚線維芽細胞、ヒト肺癌細胞(A-549)などに対しても増殖活性を示した。
以上のことから、TMは血栓抑制因子としての機能だけでなく、細胞増殖作用も併せもつことを発見した。このとはTMが創傷治癒においても重要な機能をもつことが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hiroyuki Hamada: "The epidemal growth factor-like domain of recombinant human thrombomodulin exhibits mitogenic activity for Swiss 3T3 cells" Blood. 86. 225-233 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 石井秀美: "血管内皮細胞による凝固線溶系の制御" 臨床医. 21. 1703-1706 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 石井秀美: "トロンボモジュリンの抗凝固活性と発現の調節" 生化学. 64. 307-312 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 石井秀美: "病態生理化学" 朝倉書店, 33 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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