研究課題/領域番号 |
07833012
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血管生物学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
諸井 将明 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (00049074)
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研究分担者 |
大沼 雅明 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (20223901)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 血小板 / 粘着反応 / コラーゲン / ズリ応力 |
研究概要 |
●流血下における血小板の粘着凝集反応を測定する方法を確立することができた. 測定方法としては、まず全血をメパクリンとインキュベイトすることにより血小板を特異的に蛍光ラベルする.この血液をシリンジポンプにより20μm厚の流路厚でコラーゲンをコートしたガラス表面上に流し、粘着凝集する血小板を蛍光顕微鏡で観察するというものである.フローチェンバーの形状やコラーゲンをコートする方法などの細かな条件を検討してほぼ最適の条件を求めた.蛍光画像はビデオテープに一旦記録して置き、実験終了後コンピュータを用いて画像解析を行った.血小板の粘着反応は占有面積比から、凝集反応は凝集塊の蛍光強度から、更にコラーゲン表面上での一次的な粘着も定量的に解析できることが示された. 我々の方法は原理的には既報の方法によるものであるが、用いるサンプル量を著しく低下できたこと、およびコンピュータを用いた画像解析により粘着反応を定量的に解析できるようにしたことなどにより、この分野の研究に貢献できたものと考えている. ●上の方法を用いて流血下におけるコラーゲンへの血小板の粘着反応を解析した. 血小板のコラーゲン表面への粘着凝集反応を詳しく観察すると、この反応は二相性を示すことを見出した.一相目は弱い粘着反応であり、一時的な粘着が多くの部分を占めている.血小板の膜糖蛋白GPIbと血漿中のvon Willebrand因子(vWf)が関与していると推察された.二相目は凝集を伴う強い粘着反応であり、GPIIb/IIIaの活性化が関与していることが示された.また我々の見出した糖蛋白GPVIもこの反応に関与していることが欠損患者血液を使った実験より明らかになった. ●現在初期の反応を解析するため血小板とvWfの反応を解析している. ●なお上の結果はBlood誌に投稿中である.
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