研究課題/領域番号 |
07838012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 時限 |
研究分野 |
咀嚼
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
辻 政秀 山梨医科大学, 医学部, 講師 (70262665)
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研究分担者 |
大月 佳代子 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20185325)
大西 正俊 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50014139)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 片側性顎関節症 / リモデリング / 機能的負荷 / 片側咀嚼 / 加齢変化 / 適応形態 / 健常者 / 下顎頭形態 |
研究概要 |
(目的)咀嚼様式が顎関節症発症におよぼす影響を明らかにすることを目的とした。 本研究は、分担者の大西のアフリカ・ナイジェリアにおける海外学術調査の結果から着想を得たもので、食環境を含めた咬合、咀嚼様式が顎関節に与える影響、特に負荷との関連性を想定し、臨床的調査研究から、その頻度を明らかにすることを目的とした。 (結果)有歯顎の片側性顎関節症50例を対象としたX線撮影像の下顎頭前後方向像の患側、健側の比較検討を健常者の50例の顎関節X線像と対比させた結果から下顎頭形態には両群間に差がみられた。 すなわち、左右の下顎頭形態の形態変化がみられなかったものは健常者で42名(84%)に対し、顎関節症患者では14名(28%)、形態変化がみられたものは同様に8名(16%)に対し36名(72%)であった。また、顎関節症患者での形態変化の内訳は健側が大であったものは27名(75%)、患側が大であったものは9名(25%)であった。このことは、健側におけるリモデリング、形態変化の適応が患側のそれよりも大きく、患側における適応の遅延が症状の発症の要因となることと考察され、本症発症の要因として示唆された。しかしながら、対象症例の下顎頭の形態変化は、アフリカナイジェリアでの調査の結果と比較して小さく、日本人との人種的骨格、食習慣の相違と考察された。 本研究の結果は最近指摘されている顎関節症の発症と顎関節の弱体化、そして軟かい食物環境に対する警鐘として、また生理的歯の咬耗の起こらない金属歯科充填物、歯科補綴物による歯科治療体系の再検討を示唆することも考えられる。
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