研究課題/領域番号 |
07839018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 時限 |
研究分野 |
光生物学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 龍夫 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90068544)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 細胞情報伝達 / 光受容 / 視細胞 / ロドプシン / GTP‐結合蛋白 / ホスホリパーゼC / GTP-結合蛋白 / G蛋白質 / 光情報変化 |
研究概要 |
本研究は、光情報変換過程の主要な三つの蛋白と考えられるロドプシン、G蛋白、PLCの相互作用を解明し、感桿型視細胞でのロドプシン‐Gq‐PLCカスケードの存在を証明することを目的とし、(1)免疫沈降法によりロドプシン、Gq蛋白、PLCそれぞれと生理的条件下で結合解離する相手を同定し、(2)単離したロドプシン、Gq蛋白、PLCを再構成し、光によるGq蛋白へのGTP結合とGTP結合型Gq蛋白によるPLCの活性化を証明し、(3)水溶性Gq蛋白と膜結合型Gq蛋白の構造上の違いとPLC活性化能の差異を明らかし、(4)このロドプシン‐Gq‐PLCカスケードが感桿型視細胞に普遍的に存在することを他の動物種網膜で明らかにする、という計画のもとに研究を進めた。 研究の結果、1、光を吸収したロドプシンにGqαが結合しGTPにより解離すること、2、GTPを結合したGqαがPLCを濃度依存的に活性化し、Gβγは効果がないこと、3、明順応により膜結合型Gqαが減少し水溶性Gqαが増加すること、ヒドロキシルアミン処理により膜結合型Gqαが水溶性Gqαに変わること、水溶性Gqαは膜結合型Gqαに比べGTP結合速度が著しく遅く、PLC活性化能も低いこと、4、ザリガニ網膜で明暗順応でGqαとGβγの膜/細胞質間の移動が可逆的におこること、が明らかになった。 本研究の結果より、感桿型視細胞の光情報変換の主経路はロドプシン‐Gq‐PLCカスケードであり、Gqのトランスロケーションが明暗順応の一機構である、と言えるようになった。PLC活性化以降の過程の解明が今後の主な研究課題となった。
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