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李朝初期における国家祭祀制度の運用体系

研究課題

研究課題/領域番号 07851042
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 東洋史
研究機関下関市立大学

研究代表者

桑野 栄治  下関市立大学, 経済学部, 講師 (80243864)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード李朝初期 / 国家祭祀 / 国朝五礼儀 / 経国大典 / 奉常寺 / 司農寺 / 王権 / 礼曹
研究概要

李朝初期(14世紀末〜15世紀末)の国家祭祀運用体系の基礎的研究として、祭祀制運営に関与した中央官庁のうち、奉常寺・司農寺の設置経緯とその機能を中心に考察した結果、以下の成果を得ることができた。
1 奉常寺・司農寺の成立事情について検討した結果、最高合議期間である議政府の庶務が六曹へ分割される改革と連動して成立したこと、王朝政府は奉常寺を礼曹所属衛門として祭祀運営上の機能を集中させ、一方の司農寺を戸曹所属衛門として財政関係官庁に組み込んだことが明らかとなった。
2 『李朝実録』のほか、『経国大典』と『国朝五礼儀』にみえる祭礼制の運用規定条文を検討した結果、奉常寺の機能として、(1)祭祀施設の検察、(2)祭服・祭器類の管理、(3)国家祭祀への参加、の3点が新たな知見として得られた。これらの任務は王都内に限定されるが、地方の場合は守令に一任し、さらにこれを中央から派遣される観察使が監督したことも明らかとなった。したがって、王朝政府が地方行政制度のみならず祭祀体系の面でも地方を統制し、王権を頂点とする中央集権的統治体制を整備したことが浮き彫りとなった。
3 政府内の祭礼制整備に関する上疏・論議内容を検討した結果、奉常寺の官員が主導的立場にあったことを明らかにし、明国内の地方に適用された祭礼制を国外の李朝が遵用すべきではないとみる、儒者官僚の祭礼観を確認した。
今回の科学研究費交付期間内には研究対象官庁として奉常寺を主軸としたが、李朝祭礼制の運用システムを体系的に解明するために、今後は観象監・校書館・典牲署等の諸官庁との関わりを検討し、その奉常寺の機能と密接な関係にある先農祭の整備過程と運営状況についても究明する必要がある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 桑野栄治: "李朝初期における奉常寺の成立とその機能" 下関市立大学論集. 39巻1・2号. 1-23 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-25  

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