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19世紀英文学にあらわれた非定住民(「ジプシー」を中心に)

研究課題

研究課題/領域番号 07851055
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 英語・英米文学
研究機関岐阜大学

研究代表者

内海 智仁  岐阜大学, 教養部, 助教授 (00185050)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード英文学 / 非定住民 / 「ジプシー」 / ユダヤ人 / アイルランド
研究概要

本研究では、広い意味での「亡命者」、言葉を換えて言うならば、非定住民、に焦点を合わせて、19世紀英文学の見直しを試みた。従来、「都市小説」であるとか「ユダヤ系作家の文学」であるとかいう形で纏められていた枠組みとは別に、「遊動する非定住民」に着目することで、初めて見えてくるものがあると思われるからである。
具体的には、まず、非定住民(定住民から差別され、排除される、ユダヤ人、「ジプシー」ら)が、19世紀の英文学作品(マシュー・ア-ノルド、ジョージ・エリオット、ジョージ・ボロウらの詩・小説・評論等)にどのようにあらわれているかを、テクストに即して綿密に調べていった。初期の詩で「ジプシー」、漂泊への憧れを歌ったア-ノルドが、後年、『教養と無秩序』や『ケルト文学論』においては、労働者やアイルランド(人)といった「異人」の排除へと姿勢を転換したこと。エリオットが、例えば、『ダニエル・テロンダ』におけるユダヤ人や長詩『スペインのジプシー』における「ジプシー」のように、一貫して非定住民を共感をもって描いたこと。また、以後の「ジプシー」像にボロウの一連の著作が大きな影響を与えたことなど。非定住民の視座が19世紀英文学研究に大いに役立つことが実証された。また、非定住民への彼らの関わり方の度合やその時間的変化は、英国の社会や植民地主義に対する彼らの態度の違いを、はっきりと示すものであった。
なお、多くの作品を読み進める過程で、19世紀英文学における「ジプシー」、というテーマの重要性を益々強く感じ、現在、さらに研究を続けている(ブロンテ姉妹、ディズレイリなど)。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 内海智仁: "文化と周縁性-マシュー・ア-ノルドはどこにいるか?" 岐阜大学教養部研究報告. 33. 33-49 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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