逆問題を始めとする多くの非適切問題が数理工学の諸問題と関連して議論される様になり、それらの数値解析も大変盛んに行なわれている。一般に非適切問題の数値解析に於いては、Tikhonovの正則化法を始めとする様々な正則化法の離散化が用いられているが、これらの方法は汎用的である反面問題の特性を捉えにくいという欠点がある。これに対して研究代表者は「非適切問題の適切クラス」という概念を提案し、非適切問題の数値解析において成果を得ている。特に本年度は境界要素法を利用した逆散乱問題の数値解析についてこのアイデアを適用して研究を行い成果を得た。論文については現在準備中である。
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