研究課題/領域番号 |
07854053
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
久松 伸 麻布大学, 環境保健学部, 講師 (10198997)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | リボザイム / アスコルビン酸ペルオキシダーゼ / 遺伝子発現抑制 / 大気汚染ガス |
研究概要 |
本研究では触媒機能を持つRNA、即ちリボザイムを植物細胞中で発現させ、リボザイムを植物の遺伝子発現抑制の道具として利用するための基礎研究を行った。標的とする遺伝子は、植物の構成遺伝子であり、大気汚染ガスに対して解毒的な機能を持っていると予想されているアスコルビン酸ペルオキシダーゼ(AP)とした。実験ではまず、アラビドプシスからクローニングされたAPのmRNAを標的とする4種類のヘアピン型リボザイムの設計を行った。これら設計を行ったリボザイムが、標的とするAPのRNAを切断することができるかを調べる目的で、試験管内でに於いて設計したリボザイムが転写できるプラスミドを構築した。 ところで、リボザイムは、その塩基配列と高次構造が標的RNAの切断のために重要であることが知られている。一方、これまでのリボザイムの人工設計に関する報告の中で、試験管内で切断できるリボザイムを設計しても、そのリボザイムが生体内で効率よく機能した例はほとんどない。これは、試験管内で転写するリボザイムは、切断に必要な最小限の配列のみで構成されているのに対し、生体内での転写は、切断に不必要な配列、即ちタ-ミネーター等の配列がリボザイムに付加されるため、リボザイムが切断に必要な高次構造がとれないことが考えられている。そこで、今回設計したリボザイム遺伝子を植物細胞内に導入することに先立ち、生体内でリボザイムが標的RNAを切断できる高次構造がとれるよう工夫を行うことにした。即ち、転写されたリボザイムとタ-ミネーターの配列の間を切断をすることができるよう、設計したリボザイム遺伝子とタ-ミネーターの間に、自己切断型ハンマーヘッド型リボザイムの遺伝子を挿入することを試みた。その結果、これらの一連の遺伝子を含むベクターの構築を行うことができた。現在、これら設計したリボザイムが、植物細胞内で機能するか検討を続けている。
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