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非晶質半導体薄膜成長初期過程の原子レベル解析

研究課題

研究課題/領域番号 07855004
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関東京工業大学

研究代表者

川崎 雅司  東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (90211862)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード非晶質半導体 / アモルファスシリコン / AFM / STM / グラファイト / 核生成 / 水素プラズマ / プラズマCVD
研究概要

本研究では、薄膜トランジスターや太陽電池デバイスに用いられている水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)薄膜の初期成長過程を、原子レベルでの評価が可能なX線光電子分光法(XPS)、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いて解析し、表面反応の理解および制御を行った。
a-Si:H薄膜の作製において、シランガスを水素ガスで希釈し、グラファイト基板上の初期成長観察を行い、水素希釈率により初期成長モードが劇的に変化することを明らかにした。水素ラジカルにによるグラファイト基板表面でのピニングサイト(核形成サイト)の形成とa-Si:Hの核形成の競争反応というモデルにより初期成長を説明した。さらに、プラズマ発光分析によりピニングサイトの形成には水素ラジカルが関与することを示した。a-Si:H堆積前にグラファイト基板表面を水素プラズマで処理すれば、均一な被覆のa-Si:H薄膜を得ることが可能であることを予想し、その考えが正しいことを確認した。
以上の結果をもとに、プリカーサー(薄膜前駆体)のマイグレーションとピニングサイトの概念を組み合わせた表面反応モデルを構築した。さらにピニングサイトの存在を明らかにするため、水素プラズマ処理したグラファイト基板表面を超高真空STMを用いて観察し、3から7nmの電子状態の異なる領域が存在すること、処理時間の増加にともないその密度が増加することを確認した。
グラファイト基板上の成長は堆積初期より島状成長を行い、少なくとも50nm堆積した後も初期成長の影響が残るが、水素プラズマ処理した表面では、堆積初期より均一な被覆のa-Si:H薄膜が形成されている。これらの結果から、実際のデバイスにおいて電子活性な領域の成長モードを制御するためには、初期成長から制御する必要が有ることを指摘した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Matsuse,et al.: "“AFM and STM Studies on the Growth Mechnism of a-Si: H Film on Graphite Substrate"" J. Nonctyst. Solids. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tsuboi,et al.: "“Structural Analysis of Amorphous Thin Films by Time of Flight Mass Spectroscopy"" J. Nonctyst. Solids. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] M.Matsuse,et al.: "“Real Space Investigation on Initial Growth Process of Hydrogenated Amorphous Silicon on Graphite Substrate"" Phys. Rev. B. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] N.Naito,et al.: "“In-situ Oprical Diagonisis on Hydrogenated Amorphous Silicon grown by Vibration Superimposed Plasma CVD"" Appl. Phys. Lett. 66. 1071-1073 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] M.Sumiya,et al.: "“Fabrication of Highly Stable and Low Deffect Density Amorphous Silicon Films at Low Substrate Temperature by Plasma CVD Assisted with Piezoelectric Vibration"" Jpn. J. Appl. Phys.34. L97-L100 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 松瀬充貴、川崎雅司: "「STM・AFMの半導体・超伝導体での応用」" 現代化学. 4月号. 50-55 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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