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後天的学習によって空間位置知覚を獲得する脳機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07855049
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 計測・制御工学
研究機関東京大学

研究代表者

前田 太郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00260521)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード空間知覚 / 感覚統合 / 学習過程 / 心理物理実験 / 神経回路網モデル / 数理モデル / 測定尺度 / Helm holtzのホロプタ
研究概要

本研究では,空間位置知覚におけるずれの傾向から,空間位置の感覚統合における脳の情報処理メカニズムを解明することを目的として被験者を用いた心理物理実験を行い,計測されたずれの傾向を手がかりとして,後天的な感覚量の獲得過程を神経回路モデルによって数理モデル化し,その情報処理のメカニズムを推定した.
この際の心理物理実験としては被験者を中心とした知覚現象的な等距離面と等曲率面を計測し,物理的には同一円弧を描くはずの両者の形状と位置関係の違いを調べた.平行して神経回路モデルによって数理モデル化された脳の情報処理モデルを用いて,感覚量を脳が後天的に獲得する際の学習過程のシミュレーションを行い,心理物理実験の結果を予測した.
この結果,モデルによる予測と,心理物理実験による実験結果の現象的傾向は良い一致をみせ,この情報処理モデルの妥当性を検証することができた.またこの結果から,従来心理学の分野においてのみ扱われ現象として統一的に記述することに終始していた平行アレイと距離アレイの違いに代表される,知覚上の空間的概念の違いが,その概念の獲得に伴って各概念の持つ物理的な測定尺度に対応した感覚量を学習的に獲得していること,その尺度がこれらの空間知覚の傾向の違いを決定しているという仮説がかなりの尤度をもって裏付けられた.さらに,これらの空間知覚概念の獲得過程が言語的な弁証過程によらず,自然な知覚的経験から成立しうることを数学的に証明した.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 前田太郎: "視空間における空間知覚概念の測定尺度に基づく数理的解釈" 第10回生体・生理工学シンポジウム論文集. BPES'95. 381-384 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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