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ポリアニリン誘導体の強磁性的性質とその発現機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07855098
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学
研究機関大阪大学

研究代表者

河合 壯  大阪大学, 工学部, 助手 (40221197)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード強磁性体 / 導電性高分子 / ポリアニリン
研究概要

ポリアニリンは、ド-ピング状態の安定性が高く、高密度のド-ピングが可能であるなどの特徴を有していることから、自己ド-ピング型ポリアニリン共重合体によりラジカルスピンを安定化させることにより、3次元的強磁性スピン配列をなす強磁性体の実現が期待できる。そこで、アニリンと1-アミノナフタレン-6-スルホン酸との共重合体を電解重合法により合成し、そのESR、SQUIDおよびAGFM等の低温域での温度依存性の測定を行った。合成された共重合体は、酸・塩基処理、酸化・還元処理において、基本的にはポリアニリンと同様の反応構造をとるが、自己ド-ピング効果によりスピンが安定化していることを、吸収スペクトル、ESRのpH依存性により確認した。共重合体を塩酸処理および酸化剤処理することにより、いずれの場合も磁化率と温度の積は温度の低下とともに上昇する強磁性的振る舞いが観測された。その際の転移温度すなわちキュリー温度は20K程度であった。導電率の温度依存性及び赤外吸収スペクトルによっては、この温度領域において結合の構造変化をともなうような変化が起こっていないことが確認されたが、SUQUIDによる磁化率の温度依存性の評価においては、磁化率の飛びが観測された。プロトン化および化学酸化によって強磁性と反強磁性との両方の挙動が見いだされた。以上のように、スルホン酸基の導入されたポリアニリン共重合体では、ポリアニンの基本的な性質を損なうことなく自己ド-ピングが行われることを明らかにし、その自己ド-ピングによりスピンが安定されるだけでなく、共重合体主鎖間の3次元的なスピン間相互作用を増強させ、強磁性的なスピン配列を実現することに成功した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Mizobuchi: "Ferromagnetic Behavior of Self-Doping type Polyaniline derivatives depending on Oxidation State" Solid State Communications. 96. 925-929 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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