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磁気相転移の光制御による光増幅型磁性材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07855102
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学
研究機関(財)神奈川科学技術アカデミー

研究代表者

佐藤 治  (財)神奈川科学技術アカデミー, 研究員 (80270693)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード分子性磁性材料 / 光磁気効果 / コバルト-鉄シアノ錯体
研究概要

近年、磁石=無機という常識を覆し、有機の材料をベースとした磁性材料の構築が進んでいる。しかし、すでに無機系の磁性材料が存在することを考えると、分子性磁性材料に求められるものは単に優れた磁気特性をもつだけでなくこれまでの無機系の磁性材料が達成しえ得なかった新しい機能をもつことにあると考えられる。本研究ではこのような考えにもとづき、優れた磁気特性をもち、なおかつ光あるいは電気で制御可能な新しいタイプの磁性材料の開発を目指し検討を行った。特に、コバルト-鉄シアノ錯体に着目し、磁性材料の作製とその磁性特性の光制御を試みた。
コバルト-鉄シアノ錯体は、フェリシアン化カリウムと塩化コバルトを含む水溶液を混合することにより合成した。XRDのパターンから、合成された錯体は、プルシアンブルーと同様にfcc構造をとっていることが示唆された。また、16Kでフェリ磁性への磁気転移を示した。この物質に5Kで光照射(中心波長660nm)を試みたところ磁化の増大が観測され、照射後の磁気転移温度は19Kを示した。この温度は、照射前に比べ3K増加しており、光により磁化を増強できることを示している。また、光照射前後のヒステリシス曲線を測定したところ、照射前は保磁力が800Gであったのに対し照射後は約1500Gに増加し、磁気特性を光でコントロールできることが明らかとなった。光により生じた変化は、温度を150K以上に上げることによりもとにもどり、可逆なプロセスであることがわかる。さらに、磁化が増大した後に青色(中心波長450nm)の光を照射したところ、磁化の減少が観測された。この効果は繰り返し観測され光に対しても可逆であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] O. Sato: "Electrochemically Tunable Magnetic Phose Transition in a High-Tc Chromium cyanide Thin Film" Science. 271. 49-51 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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