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分子動力学法による凍土中の不凍水の挙動に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 07856025
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 農業土木学・農村計画学
研究機関三重大学

研究代表者

溝口 勝  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (00181917)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード分子動力学法 / 凍土 / 不凍水 / 粘土
研究概要

本研究は分子動力学法によって粘土層間の不凍水の挙動を計算し土の凍結・凍上現象を解明することを目的に実施した。その手始めとて、凍土中に不凍水が存在できる理論的根拠を示すために壁面と流体の相互作用に着目し、アルゴン原子を対象にして仮想的な固体壁と流体粒子との相互作用の計算を行った。本研究で導入した分子動力学ではコンピュータ上に512個のアルゴン原子を配置し、各々の位置座標と運動量の時間変化を追跡していった。計算にはこの補助金で購入したパーソナルコンピュータを用い、平面格子状のアルゴン固定原子シート2枚に挟まれたアルゴン自由原子のふるまいを平面からの距離ごとに計算した。これらの計算結果に基づいて固定平面が自由流体に与える影響を調べ、粘土表面に存在する不凍づいの性質について考察した。
本研究により、固体表面に挟まれた流体粒子の挙動は壁面個々の原子の影響を受けて、運動が制約されること、流体の密度分布が空間的に変動することなどが明らかになった。こうした壁面の影響を受けた流体粒子の挙動をコンピュータ上で再現できたことは、粘土表面に拘束されているとされる水の挙動をイメージするのに大いに役立つと思われる。本研究ではさらに、アルゴン原子の代わりに水分子を配置して、同様の計算を行おうと努力してみたが、水分子同士に働く水素結合の扱いに苦慮し、結局計算がうまく収束しなかった。実際の粘土-水系に本研究の解析法を適用するためにも、水分子間に働く水素結合をコンピュータ上でどう取り扱うかが、今後の課題と言えそうである。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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