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ラット乳汁中神経成長因子の動態とその生理作用に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 07857008
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
研究機関日本大学

研究代表者

山室 裕  日本大学, 農獣医学部, 助手 (10255119)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード乳汁 / 神経成長因子 / ラット
研究概要

乳汁中の神経成長因子(NGF)の生理学的意義を明らかにする端緒として、1.乳汁中NGF濃度の動態、2.乳汁中NGF様生物学的活性、を検討した。
1.ラットの初乳(泌乳1日目)及び泌乳最盛期乳(14日目)を採取し、全ての実験に用いた。また、種間の相違を検討する目的でマウスの乳汁サンプルを同様に得た。測定は、抗2.5s NGF抗体を固相抗体、酵素標識抗2.5s NGF抗体を二次抗体として用いたELISA法により行った。基質添加後の最適反応条件を検討したところ、37℃、210分〜270分で最も測定に適した検量線が得られ、定量限界は0.4pg/mlであった。その結果、ラット乳汁NGF濃度は、平均4.21pg/ml(初乳)、10.64pg/ml(最盛期乳)、マウスはそれぞれ35.91pg/ml、61.52pg/mlと両種ともNGF濃度は泌乳最盛期に高い傾向を示した。
2.副腎褐色細胞種株(PC12)を10%FBS、50ng/mlNGFを添加したD-MEM:F12培地にて培養した。培養後、6〜9日目にPC12細胞は球状の未分化細胞から神経突起を伸展させた神経様細胞に分化した。分化したPC12細胞に1/100〜500の乳汁成分を添加した結果、どのステージの乳汁サンプルにおいてもPC12細胞の形態学変化は認められなかった。また、乳汁成分添加時に培養液中のNGFをfreeにした場合、添加後1〜2日に伸展した突起の崩壊が認められた。神経細胞初代培養系においても同様な結果を示した。
以上の結果は、乳汁NGF濃度は泌乳の進行に伴って増加し、乳子の神経系発育に生理学的役割を果している可能性を示すものである。しかしながら、生物学的検討の結果は、乳汁中に含有させている物質が単独で乳子の神経系発達に関与しているのではなく、内因的に乳子の神経系に存在する物質(または機構)との相互作用の可能性を示唆している。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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