研究概要 |
1.ラット肝臓25Kリゾホスホリパーゼの抗体を用い,ラット肝臓λgt11cDNAライブラリーのスクリーニング行ない,本酵素のcDNAクローンを得,全アミノ酸配列を決定した。その中には,セリンエステラーゼの活性中心に特徴的なGXSXG配列を含んでいた。また,DMSO刺激によりHL60細胞が好中球に分化する際,本酵素が誘導されることがWestern blotにより確認された。しかし,mRNA量には変化がみられず,調節は転写後の段階で行なわれていると推定された。 2.ラット肝臓可溶性画分からDEAEセルロース,オクチルセファロース,硫安分画,ゲル濾過,ブルーセファロース,ヒドロキシアパタイト,HPLC-DEAEを使用し,60Kのリゾホスホリパーゼ/トランスアシラーゼを精製した。この均一な標品を使用してウサギを免疫し抗体を得た。現在この抗体を用い,ラット肝臓λgt11cDNAライブラリーのスクリーニング行ない,本酵素と思われるcDNAを得たところである。
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