1.保険診療上は心臓用となっているパルマッツ・シャッツ・ステント(直径3.0mm)を購入し、頭頸部血管に対してステントを用いた治療を試みた。 2.椎骨動脈起始部(入口部)狭窄は、通常の拡張だけでは十分に拡がらなかったり、再拡張が起き易い。3例の同部位病変に対してパルマッツ・シャッツ・ステントを挿入し、いずれも合併症なく、良好な拡張を得ることができた。手技は1時間も要しなかった。同部位は、外部からの圧迫の心配もなく、ステント挿入には適していると考える。拡張状態は、通常の拡張術だけの場合と比べてずっときれいに拡がっており、ステントは非常に有用であった。 3.3ヶ月ないし6ヶ月後の血管造影を予定している。その結果再狭窄が少なければ、同部位病変に対するステント治療は、長期的にも非常に有用であると結論できる。
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