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唾液腺腫瘍の発生に関する組織化学的・遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07857121
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関産業医科大学

研究代表者

黒田 嘉紀  産業医科大学, 医学部, 助手 (50234620)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードAgNOR / PCNA / c-erbB-2 / 癌遺伝子 / 細胞増殖能 / 唾液腺腫瘍
研究概要

唾液腺腫瘍のうち、多形腺腫52症例と悪性腫瘍32症例の腫瘍組織とその周囲の唾液腺組織、さらに唾液腺炎あるいは唾石症の手術の際に摘出した正常唾液腺組織17標本を対象とし、AgNOR染色、抗PCNA抗体と抗c-erbB-2抗体を使用した免疫染色を行い、細胞増殖能とc-erbB-2癌遺伝子発現について研究した。
結果 1)正常唾液腺組織(AgNOR1.7±0.1、PCNA6.6±3.6)、多形腺腫(AgNOR1,7±0.7、PCNA19.3±4.1)、唾液腺悪性腫瘍(AgNOR3.1±0.2、PCNA34.4±5.2)の順にAgNOR数と抗PCNA抗体陽性率が高値を示していた。2)多形腺腫のほとんどの症例では抗PCNA抗体陽性率は低いが、3例の多形腺腫(52症例中)では腫瘍本体とその周囲の唾液腺組織が抗PCNA抗体に強く反応を示した。3)多形腺腫のAgNOR数と抗PCNA抗体陽性率と、その多形腺腫の観察期間(患者が腫瘤に気づいてから手術までの期間)や、大きさ(最大直径cm)との間には相関は見られなかった。4)抗c-erbB-2抗体に対しては、唾液腺悪性腫瘍32症例中9例が陽性であった。その陽性症例中多形腺腫内癌が5例あり、その多形腺腫内癌の多形腺腫部分も1例で陽性を示した。一方、通常の多形腺腫は全例染色されなかった。
考察 多形腺腫の細胞増殖能は症例により異なり、長い時間経過して大きくなった多形腺腫が必ずしも高い細胞増殖能を持つとは限らないことを示した。さらに多形腺腫内癌の発生にc-erbB-2癌遺伝子発現が関係し、多形腺腫内癌の多形腺腫部分と通常の多形腺腫は病理組織学的には類似した腫瘍であっても、遺伝子発現の観点では異なった腫瘍である可能性が考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 黒田嘉紀: "唾液腺腫瘍の腫瘍細胞増殖能と癌遺伝子(c-erbB-2)産生蛋白の発現に関する免疫病理組織学的研究" 日本耳鼻咽喉科学会会報. 99 (2). 353-360 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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