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分泌神経支配除去による萎縮顎下腺の機能維持: 慢性的薬剤投与による抗萎縮作用

研究課題

研究課題/領域番号 07857131
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関北海道大学

研究代表者

平松 幸治  北海道大学, 歯学部, 助手 (90261312)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード唾液腺 / 萎縮 / 分泌神経 / 慢性刺激 / 分泌能
研究概要

唾液腺の分泌神経切断による腺組織の萎縮は以前より報告されているが今回副交感神経系の鼓索神経を内在する舌神経の片側切断と反対側のSham Operationを同時に行いこれを対照側として比較した。実験側の顎舌下腺の重量は経時的に減少した(2週間群-14.8±3.4%,4週間群-17.3±9.1%)。これに比較して交感神経系の上頸神経節の切断では腺の有意の萎縮は認められなっかた(4週間群-6.39±11.0%)。さらに両神経の同時切断により腺組織は交感神経切断単独の効果より強い萎縮効果を示した(4週間群-27.3±10.4%)。また、唾液分泌機能の指標としてピロカルピン(1mg/kg)の腹腔内注射による分泌能は増加傾向を示し(15.9±25.2%)感受性が増強したことを示唆する。組織像からはこの萎縮が腺房細胞に主に起因していることが示唆された。
一般的に副交感神経末端における神経伝達物質はアセチルコリンでムスカリン受容体を介すると考えられその特異的作働薬のベサネコール(3mg/kg)を舌神経の切断後4週間1日1回腹腔内に投与し抗萎縮効果を検討した。またβ-アドレナリン作働薬のイソプロテレノールを唾液腺の肥大を惹起しない微量(0.1mg/kg)を同様に投与した。ベサネコール単独投与群では腺組織重量の減少は変化しなかった。(-14.5±7.8%)。しかし唾液分泌量は実験側では非投与群に比較し増加傾向がみられた(302±72vs416±229ul/30min)一方対照側では逆に抑制傾向を示した。これは継続的ムスカリン様作働薬の投与による脱感作の影響が健側で現れたものと思われる。イソプロテノール単独投与群で実験側の増強傾向が最も顕著であった(547±138ul/30min)。以上のことから神経切断による腺組織の萎縮に対し分泌神経の刺激に代わり神経伝達物質の継続的投与を適切にコントロールすることにより唾液分泌能の維持は可能ではないかと思われる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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