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露水の化学組成とその酸性化機構

研究課題

研究課題/領域番号 07858061
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境影響評価(含放射線生物学)
研究機関神奈川大学

研究代表者

大河内 博  神奈川大学, 工学部, 助手 (00241117)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード露水 / 化学組成 / 酸性化機構 / S(IV) / HMSA / 液相酸化 / 生成速度 / 消滅速度
研究概要

1.露水の生成・消滅速度…台ばかり上に露水採取器(厚さ10cmの発泡スチロール板(90cm×90cm)上に厚さ0.1mmのテフロンシートを両面テープで張り付けて作製)を固定して当大学研究棟屋上に夜間設置し、その重量変化を翌朝まで1分毎にコンピューターに記録した。単位時間当たりの重量増加量および減少量を採取面積で割り、それぞれ露水の生成および消滅速度を求めた。1995年には計16回の測定を行ったが、露水生成速度の平均値は5.2g/m^2/h(2.1〜9.0g/m^2/h)、消滅速度の平均値は15g/m^2/h(6.4〜44g/m^2/h)であり、消滅速度は生成速度の約3倍大きいことが明らかとなった。
2.露水の化学組成…露液滴はテフロンハケで掻き取ってテフロンビーカー内に回収した。この試料を孔径0.45μmのMFで吸引ろ過した後に、pH、伝導度、主要無機イオンに加え、亜硫酸、亜硝酸、ギ酸、酢酸、無機炭素、有機炭素および各アルデヒドの測定を行った。1995年の露水の平均はpHは5.09(3.50〜7.58)、総イオン濃度は0.275meq/Lであり、同時期に採取した雨水の平均pH(4.63)よりも高く、総イオン濃度は約6倍高かった。このうち、陽イオンではNH_4^+(全体の25%)、陰イオンではSO_4^<2->(全体の11%)の占める割合が高く、S(IV)を高濃度(全体の9%)に含んでいた。露水中にS(IV)が高濃度に含まれている原因として、S(IV)の一部がH_2O_2などの酸化剤による液相酸化をほとんど受けないヒドロキシメタンスルホン酸(HMSA)を形成しているためであることが明らかとなった(HMSAの平均濃度:65μM、濃度範囲:0.9〜580μM)。
3.露水酸性度の支配要因…1995年には計3回の露水の経時採取を行った。いずれの場合も主要無機イオン濃度は露水の成長時には希釈効果により低下、消滅時には濃縮効果により増加するが、pHおよびS(IV)濃度の変化は必ずしも露水量の変化と対応していなかった。抵抗モデルにより、露水中のS(V)濃度は主に大気中のHCHO、SO_2濃度に支配されていることが分かった。また、このS(IV)の液相酸化はMnの触媒効果により進行することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大河内 博: "丹沢大山における酸性降下物とスギ,モミ樹冠との相互作用" 環境科学会誌. 8. 305-315 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Yasuyuki Katagiri: "Enhanced Dissolution of SO_2 into Dewwater by Forming Hydroxralkane sulfonate" Chemistry Letters. 197-198 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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