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大腸菌で初めて見出された原核生物の細胞骨格様構造体の機能を解析する

研究課題

研究課題/領域番号 07858072
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 構造生物化学
研究機関理化学研究所

研究代表者

岡田 吉央  理化学研究所, 遺伝生化学研究室, 基礎科学特別研究員 (70261154)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード大腸菌 / 細胞分裂 / 細胞骨格 / 原核生物 / 染色体分配 / 細胞周期
研究概要

我々は原核生物では初めて細胞骨格様の構造体を観察することに成功した(1994 J. Bacteriol. 176:917-922)。この構造体はcafA遺伝子を過剰発現した大腸菌細胞内で見い出され、CafA蛋白質そのものによって形成される(1995 J. Cell. Biochem. 19A:114)。本研究は正常な大腸菌内でCafA蛋白質の機能を同定することを目指して研究を進めた。
cafA遺伝子は定常期に5倍以上発現量が増えるが、定常期特異的な発現調節因子RpoSには依存しないことを明らかにした(1993/1994 Science Progress 77(3/4):253-264)。CafA蛋白質はMg^<2+>イオン依存的にGTPに高い結合活性を持ち、またMg^<2+>イオン存在下で重合し、沈殿する活性を持つことを見いだし、さらにこの重合活性がGTP,ATPにより活性化されることを見いだした。以上の結果はCafA蛋白質がMg^<2+>依存的にGTPに結合し骨格様の高次構造を形成する性質を持つことを示していると考える。
他方、我々はcafA遺伝子の近傍のmreB遺伝子の変異株mre129が不定形の形態異常を示すことを見いだした。MreB蛋白質のアミノ酸配列は真核生物の細胞骨格蛋白質アクチンと類似しており、アクチンを含む数種のATPaseと共通の構造を持つことが示唆されている。キネシン、ミオシンなどと類似性を持つCafA蛋白質と、アクチンと類似性を持つMreB蛋白質が染色体上でごく近傍にコードされていることも生物学的意味を示唆していると考えられる。mre129変異株ではATPaseに共通するアミノ酸配列のごく近傍にアラニンからプロリンへのアミノ酸置換変異を持つことが明らかとなった。
MreB蛋白質の機能について、細胞骨格様の構造形成やその制御に機能している可能性を考慮する必要があると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 岡田吉央: "Possible function of the cytoplasmic axial filaments in chromosome segregation and cellular division of Escherichia coli." Science Progress. 77(3/4). 253-264 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田吉央: "CafA protein forms cytoskeletal fiber bundle in E. coli cell, when overproduced." J. of Cellular Biochemistry. 19A. 114-114 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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