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ショウジョウバエの遺伝的相互作用によって検索された未知シグナル伝達因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07858082
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細胞生物学
研究機関名古屋大学

研究代表者

山田 卓  名古屋大学, 理学部, 助手 (20221723)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードショウジョウバエ / MAPキナーゼ / MAPキナーゼキナーゼ / Raf / スフィンゴ脂質
研究概要

トランスポゾンP因子の挿入により第3染色体に劣性突然変異を誘発し、Dsor1優性突然変異Su1を導入した際の表現型の変化(抑圧または増強)を、致死性と成虫外部形態に着目して検索した。約2000系統の検索の中で解析の先行しているHP126ホモ接合体は、多くが蛹期までに致死となり、一部が粗複眼や翅脈欠損を見せる成虫になるが、Dsor1^<Su1>導入により、それらが部分的に回復する。また、Elp(EGFレセプター優性変異)の複眼異常を抑圧することから、HP126遺伝子産物はレセプターからMAPKKの間で機能すると予測される。今年度の成果として、P因子DNAを分子プローブとして、HP126遺伝子座周辺のゲノムDNA領域クローン化を終えた他、リポーター遺伝子lacZを持つP因子、P-1acWとのP因子置換体を確立しつつある。
第2染色体の既知突然変異体、1aceは、null alleleのホモ接合体が致死となり、その遺伝子機能は生存に必須と考えられる。また、hypomorph(1ace^<HG34>/1ace^<53/5>)に認められる、剛毛消失、粗複眼、翅の周辺部欠損などは、Dsor1^<Su1>導入によって部分的に抑圧され、1ace遺伝子産物の機能が、MAPKシグナリング機能と関連していることを示唆している。今年度は、P因子挿入点より約10bpの距離をおいて先頭部分が一致する一つのcDNAの構造解析を完了した。指令される蛋白質は、597アミノ酸からなり、セラミド等スフィンゴ脂質の生合成に関与する酵素と予想された。実際に培地中に添加したスフィンゴ脂質により、1ace^<HG34>/1ace^<53/5>の致死性は救済される傾向が認められた。最近、セラミドの活性化する蛋白質リン酸化酵素、CAPKがRaf-1を介してMAPKカスケードを活性化することが報告されたので、上記のDsor1^<Su1>による抑圧は、突然変異体1aceにおけるセラミド産生量低下によるD-raf活性化レベルの低下を救済するものと解釈されるため、現在生化学及び遺伝学的にその検証を進めている。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tosiyuki Noguti: "Insect prothoracicotropic hormone : A new member of the vertebrate growth factor superfamily" FEBS lett.376. 251-256 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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