[1]シンコフェン刺激によるニューロンのFosの発現 生後一週令のラットに5%のシンコフェン溶液を腹腔内投与(300mg/kg)した。この刺激により脳内にFos発現が見られることを免疫組織化学的手法を用いて確かめた(第72回日本生理学会にて発表)。 [2]蛍光ラベルしたcDNAの細胞導入によるFos発現細胞の同定 同様の刺激の後、無菌的に脳を摘出、トリプシン/ディスパーゼを用いSingle cell suspensionを作製した。c-fos mRNAに相補的かつ特異的なDNA鎖にAcridine orangeを結合させることで蛍光標識したプローブをエレクトロポレーションによって、脳細胞のsuspensionに導入した。c-fosが発現している細胞に導入されてc-fos mRNAとハイブリダイズしたプローブは緑色の蛍光を発し、c-fosの発現のない細胞に導入されたプローブは一本鎖のままなので赤色の蛍光を発した.この発する蛍光の相違を利用することにより、c-fos mRNAの発現している細胞と、発現していない細胞を区別することが可能とであることが示された(第72回日本生理学会にて発表、日本生理学誌に掲載)。
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