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減光刺激によって誘発される仔魚の魚体運動の開始に関わる松果体-脊髄経路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07858093
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経科学一般
研究機関広島大学

研究代表者

吉田 将之  広島大学, 生物生産学部, 講師 (70253119)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードエンゼルフィッシュ / 遊泳運動 / 松果体 / DiI / HRP / 神経回路 / 仔魚
研究概要

DiI及びHRPを用い、エンゼルフィッシュ仔魚における松果体ニューロンの脳内投射パターンを調べたところ、間脳及び中脳被蓋に多数の投射が観察された。また、標識された線維の多くにバリコシティー様の構造が見られたことから、松果体ニューロンはこの領域で光情報を出力している可能性が示唆された。特に注目すべき点は、中脳被蓋の内側縦束核と思われる領域に多数の線維が投射していたという結果である。内側縦束核ニューロンは、軸索を内側縦束経由で脊髄へと送っており、遊泳運動の発現に深く関わっていると考えられており、減光情報が、ここでニューロンを乗り換えて脊髄へと伝えられている可能性がある。また、特に孵化後1〜3日目の仔魚においては、松果体ニューロンは延随へもかなりの数の線維を投射しており、孵化後間もない仔魚は減光刺激に対して特に大きな反応を示すことから、これらが、減光刺激によって誘発される運動の発現に関わっている可能性が高い。
松果体ニューロンの活動と、脳内各所の神経活動の細胞外同時記録を行ったところ、減光刺激に対する松果体ニューロンの反応に続いて若干の遅延を持った神経活動が、内側縦束付近で導出された。上記の形態学的観察結果とあわせて考えると、エンゼルフィッシュ仔魚における松果体からの出力が、内側縦束核・内側縦束を経て脊髄内の神経回路を賦活していることが考えられる。ただし、孵化後5日以上経過し、減光刺激に対して顕著な反応を示さなくなった仔魚においても、松果体から内側縦束核付近への投射や、減光に対応した神経活動が内側縦束付近で導出されることから、上述の経路が、松果体に端を発する経路固有のものなのか、あるいは徐々に発達してきた側眼からの経路も同様の経路をたどるのかという点について、今後詳しく調べていく必要がある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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