研究課題/領域番号 |
07F07072
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
逢坂 哲彌 早稲田大学, 理工学術院, 教授
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研究分担者 |
SANGARAJU Shanmugam 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2009年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | マグネタイト / ナノ粒子 / 生体ポリアミン / ナノロッド / センサ / 遺伝子導入 / 癌細胞 / センサー |
研究概要 |
バイオおよび医療分野で用いられるオンチップバイオセンサ等へのナノ粒子の適用を目的として、スペルミンなどの生物由来のポリアミンを利用したマグネタイト(Fe_3O_4)ナノ粒子の新規合成手法の開発を行ってきた。前年度は、マグネタイト(Fe_3O_4)ナノテトラポッド、ナノロッド、及びナノ粒子の温度制御によるナノ構造の合成ルートを確立した。本年度はナノ粒子の生体への応用の検討として、ナノ粒子の細胞内取り込みによる遺伝子導入能力の評価を行った。共焦点顕微鏡、蛍光標示式細胞分取器(FACS)、及び透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、乳癌細胞(MCF-7)の中へのマグネタイトナノ粒子の取り込み量が正常細胞である臍静脈内皮細胞(HUVE)のものよりはるかに多いことを示した。ナノ粒子の細胞中への選択的取り込みのためにはナノ粒子の表面設計、特に表面電荷が重要なパラメータであることを示した。ナノ粒子-DNA混合物の電気泳動において、Fe_3O_4-スペルミンでは結合させたDNAが解離するが、Fe_3O_4-キトサンではDNAの解離が見られず、安定した複合体が形成されることが示された。そこで、我々はFe_3O_4-キトサンナノ粒子を用いて、マウスES細胞と乳癌細胞(MCF-7)へのナノ粒子の取り込みの研究を行った。Fe_3O_4-キトサンナノ粒子分散液に緑色蛍光タンパク質の遺伝子をコードしたDNA(AcGFP-1-c)を添加し、異なるナノ粒子/DNA比のFe_3O_4-キトサン-DNAナノ粒子分散液をそれぞれの細胞に加えて培養し、形質転換したものが発する蛍光から評価したところ、形質転換細胞の割合はナノ粒子/DNA比の増加に伴って上昇した。緑色の蛍光は一週間以上全く強度を落とさなかった。このように本研究において、マグネタイトナノ粒子を用いて効果的に外部遺伝子を導入し細胞内に定着させるための系を確立した。
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