研究課題/領域番号 |
07F07466
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授
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研究分担者 |
FARIED Ahmad 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
AHMAD Faried 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Malignant diseases / Sugar-cholestanol / Oncogen / Survival pathways / Cell death pathways / Protein expression / In vitro / 遺伝子 / 癌 |
研究概要 |
私たちの研究グループは、reducing endにaglyconとして化学的にβ-cholestanolの付着を介して結合された、単・二・三糖類からなる新たな糖鎖化合物を合成した。また、癌細胞の多くのシグナル伝達の、pro-survivalとpro-apoptosisの間に観察される不安定な過程は、我々の作成した合成物、特にGlcNAcGal-Cholによって誘発された。次の私たちの研究の目的は、私たちが合成した化合物(抗がん剤としての)による細胞死を含む生体分子のシグナル伝達をin vitroそしてマウスを用いることでin vivoにおいても解明することである。 2008年には、私たちの合成した新規の糖鎖化合物が抗がん剤として機能するか検討した。まず、私たちはこれらの化合物の発現をマウス大腸癌細胞株、ヒト食道癌細胞株、ヒト胃癌細胞株、ヒト大腸癌細胞株、ヒト子宮頚癌細胞株、ヒト脳腫瘍細胞株などの様々な癌細胞株で観察した。最近の私たちの研究において、RhoAとRhoBは両方とも、糖鎖処理を行うと時間依存的に発現が低下することが示された(Faried A,et al.Submitted:J Neurosurg 2009)。また私たちは、糖鎖、特にGlcNAcGal-Cholによって誘導されるproto-oncogenes(Rho GTPases family)やpro-survival(pAkt/mTOR)、pro-apoptosis(extrinsic- and intrinsic-pathway)、autophagy processをglioblastoma multiforme細胞株(GBM cell)を用いて検討した。さらに私たちは、私たちの合成した糖鎖化合物が、GBM細胞株において、悪性度の指標であるAMPARsサブユニットやGluR1およびGluR4の発現低下を来たしていることを確認した。これらの過程は、糖鎖が細胞株の運動の抑制や細胞死の誘導を来たしていると考えられる。 今後の展望として、私たちは定位装置を用いて異種移植脳腫瘍や同所移植脳腫瘍のマウスモデルを確立し、合成した糖鎖化合物を経静脈的投与(血液脳関門を介した経路)し、直接悪性度の高いGBM細胞の腫瘍内で糖鎖の腫瘍抑制効果が発揮されるか否かの確認を行いたいと考える。
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