研究課題
特別研究員奨励費
ASTRO-Gの位相補償観測に必要な校正天体および、位相補償観測について検討を行った。また、これらの校正天体については、強度変動をしているものが多く、その強度変動のメカニズムを探るために、クェーサJ1128+592およびフレーザーB2007+777の研究を行った。その結果、現在参照可能な校正用天体のためのデータベースでもっとも適当であると考えられる、Goddard VLBI astrometric database(Petrov et al.,2008)を利用して、スペースVLBIで利用可能性を確認するために、ASTRO-Gで実現できるもっとも長い基線長での相関フラックス密度を外挿して推定し、スペースVLBIでの使用できる校正用天体のリストを作成した。その結果、22,43GHz帯では運用制限の要因になることがわかった。また、もうひとつの位相補償観測として、校正用天体と観測天体をASTRO-Gのビーム内に入れてASTRO-G側は姿勢変更をせずに行う位相補償観測(インビーム位相補償観測)の検討を行い、特に8GHzでの位相補償観測が有用であることがわかった。また、変動の激しいクェーサJ1128+592についても検討を行い、クェーサから地球までに電波が届くときにとおりぬける銀河系内のプラズマガスによって起こると考えられていたが、我々が行った新しいVLBI観測によって、この天体の時間変動は、クェーサ自体で起こっているとしても説明できることがわかった。VLBI観測で、天体のサイズが大きくなると散乱による時間変動の効果が小さくなることもわかった。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件)
Publication of Astronomical Society of Japan 61
ページ: 123-127
Proc of the symposium“Approaching Micro-Arcsecond Resolution with VSOP-2 : Astropysics and Technology", ASP Conference Series, eds, Hagiwara, Y., Fomalont, E. B., Tsuboi, M. and Murata Y. (In printing)
Proc of the symposium“Approaching Micro-A resecond Resolution with VSOP-2 : Astropysics and Technology", ASP Conference Series, eds, Hagiwara, Y., Fomalont, E. B., Tsuboi, M. and Murata Y. (In printing)
Proceeding of the workshop: Bursts, Pulses and Flickering: Wide-field monitoring of the dynamic radio sky (掲載決定)