研究課題/領域番号 |
07J00242
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
ロマン TA 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 量子ダイナミクス / 燃料電池 / 計算手法 / 機能材料 / 水素 / 触媒 / 表面反応 / 炭素 / バイオ表面科学 |
研究概要 |
研究計画に基づき、本年度出版したレビュー論文に過去三年間の結果をまとめた。そこでは、グラフェンが完全に水素化されると格子定数が約3%伸び、1.54Åになるという新たな結果を合わせて報告した。これは、最近報告された完全に水素化されたグラフェンが面内方向に延伸するという実験結果と一致している。完全に水素化されたグラフェンは吸着前の状態よりも0.24eVだけ安定で、水素原子当たりの化学吸着エネルギーの点から、非常に高い吸放出特性を持っていると考えられる。また、グラフェンの両面から最隣接炭素原子上に水素が吸着し対を作ることにより、より強固な結合状態を形成するとわかった。さらに、グラファイト内部への水素の侵入の検出は非常に有益なので、走査トンネル顕微鏡でグラファイトサブ表面の水素の検出可能性を検証することも興味深いテーマである。シミュレーション結果から、サブ表面の水素上には実際の炭素原子のハニカム構造ではなく、明瞭な三角形構造のSTM像が観測されることから、サブ表面の水素を検出することが可能であるという重要な結果を得た。また、燃料電池関連触媒に関する機能性材料設計を目的とした事業に関連した論文を準備中であるが、そこでは比較的重たい分子である酸素分子の解離吸着反応においても量子効果が大きな影響を及ぼすと初めて明確に示している。私の知っている限りでは、過去に固体表面上での酸素分子の量子ダイナミクス計算が行われたことはなかった。私たちはFe(001)上のPtモノレイヤー上での酸素分子の解離吸着に関するDFT計算に基づき量子ダイナミクス計算を行った。特に、入射分子の初期並進エネルギーの関数として、酸素分子の振動や表面振動を考慮に入れた吸着確率を得た。これらの結果はPt表面上での水素分子の解離吸着確率と同様な量子効果を示している。さらに、様々な系の温度での酸素分子の反応においてもトンネル効果が存在しているということも示している。
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