研究課題/領域番号 |
07J01066
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
荒川 幸弘 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員DC2
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | キラル第四級アンモニウム塩 / 高分子固定化型触媒 / 不斉有機分子触媒 / スルホン酸塩型高分子 / 不斉アルキル化反応 |
研究概要 |
不斉有機分子触媒として機能するキラル第四級アンモニウム塩(^*Q^+X^-)を高分子上に固定化するための新たな手法を開発し、その固定化条件と不斉触媒機能について徹底的に調査した。従来^*Q^+X^-は、触媒作用を持つ^*Q^+が共有結合を介して高分子上に固定化されてきた。今回我々はイオン結合による固定化を新たに提案し、架橋ポリマーに導入したスルホン酸塩基の対カチオンとして^*Q^+を高分子に固定化することに成功した(-SO_3^<-*>Q^+)。固定化のために^*Q^+の構造を修飾する必要がないため、目的の反応に応じて適切な触媒構造を容易に高分子に固定化することが可能となった。合成したポリマーはグリシン誘導体の不斉アルキル化反応などの有用な不斉反応において、固定化してない低分子触媒よりも優れた不斉触媒機能を発揮し、反応後には活性を損なうことなく再利用することが可能であった。カルボン酸塩型の高分子に固定化された触媒(-CO_2^<-*>Q^+)には再利用性がなく、スルホン酸塩型高分子であることの重要性が示唆された。^*Q^+X^-のような不斉有機分子触媒は金属元素を含まず、水の存在下においても安定に使用することができるため、環境にやさしい理想的な有機合成を与えるが、一般に触媒活性が低く、一度に多量の触媒量を必要とする。そのため、今回のように不斉有機分子触媒を再利用できることには極めて大きな意義がある。今回得られた研究成果は、重要な学術雑誌、および国内外の学会において発表した。
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