研究課題/領域番号 |
07J01163
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田渕 咲子 神戸大学, 総合人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 発話態度 / 日本語音声 / 韓国語音声 / 日本語教育 / イントネーション / 母語干渉 / コミュニケーション上の誤解 / 音声コミュニケーション / 日本語 / 韓国語 / 韻律 / 韓国人日本語学習者 |
研究概要 |
韓国人学習者の日本語の発話態度の生成について音響分析を行った。まず、韓国人学習者の日本語発話について調べた。「平静の答え、不満の答え、平静の問い、非難の問い」の4種類について、発話態度の生成はできたり、できなかったりした。韓国人学習者の目本語能力は中級レベルであるが、「平静の答え、不満の答え、平静の問い、非難の問い」の生成は困難であることが伺えた。また、母語ではどのようなイントネーションパタンが示されるのか調べる為、韓国語話者の4種類の韓国語発話について音響分析を行った。平叙文の場合は、音節数により異なる傾向がみられた。韓国語発話の分析により、韓国人学習者の日本語発話「平静の答え」と「不満の答え」、「平静の問い」と「非難の問い」について、その生成と知覚に母語である韓国語の影響がみられる特徴とそうではない特徴がみられた。これらより、目標言語に母語の影響がそのまま反映されるとは限らないことがわかった。 本研究より、日本語中級以上の韓国人学習者は「平静の答え・不満の答え・平静の問い・非難の問い」という4種類の日本語発話について、知覚と生成が容易ではない傾向が示された。また、第2言語として日本語を学ぶ韓国語話者の「平静の答え」と「不満の答え」、「平静の問い」と「非難の問い」の生成と知覚には、母語である韓国語の影響がみられたが、単に母語だけの影響ではなく、習得過程において身に付けたストラテジーが母語の影響を受けたと考えられる。また、文頭部分、文末部分といった局所的なイトネーションのパタンを学習者が習得すれば、より発話態度の知覚と生成が確実になることが示唆されるだろう。
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