研究課題/領域番号 |
07J02970
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大塚 一世 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | らせん高分子 / 糖鎖高分子 / バイオセンサー / レクチン / 糖鎖クラスター効果 / 円二色性 |
研究概要 |
本研究は、主鎖にらせん構造を有するポリアセチレンの外部刺激応答性、すなわち、らせん構造の変化に伴う色やキラリティーの変化に着目し、糖の特異的分子認識をポリアセチレンの物性変化として出力するバイオセンサーの開発を目的とする。平成20年度は、前年度に合成した側鎖に様々な糖(グルコース、ガラクトース、マンノース、マルトオリゴ糖、ラクトース、N-アセチルグルコサミン、シアル酸)を有するポリアセチレンのレクチン認識能について、等温滴定マイクロカロリメトリー、赤血球凝集阻害法、表面プラズモン共鳴法、蛍光定量法などにより評価した。この結果、種々の糖修飾ポリアセチレンは対応するレクチンに対して特異的かつ強度な結合能を有することが明らかになった。例えば、側鎖にN-アセチルグルコサミンを有するポリアセチレンは小麦胚芽レクチン(WGA)に対して、対照物質として用いた単糖誘導体に比べて約1000倍強い結合能を示すことが赤血球凝集阻害法、および等温滴定マイクロカロリメトリーより明らかになった。これらの結果は糖をポリアセチレン側鎖に配列することによる"糖鎖クラスター効果"を示唆するものであった。また、種々の糖修飾ポリアセチレンは特異的なレクチンと結合することによって主鎖らせん構造が変化し、円二色性スペクトルや紫外-可視スペクトルが変化することが明らかとなった。以上の研究成果より、糖のレクチン認識をポリアセチレンの物性変化として外部出力することが可能となり、本研究目的は研究実施計画通り達成された。
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