研究課題/領域番号 |
07J03005
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相見 順子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 超分子集合体 / ポルフィリン / 不斉認識 / ソルバトクロミズム / 超分子化学 / 自己集合体 / 不斉炭化水素 / キラルセンシング |
研究概要 |
通常、分子認識化学において、ホストと呼ばれる分子は、ゲスト分子と非共有結合を形成し、超分子を構築し新しい性質を獲得する。非共有結合には、配位結合のような比較的強い結合から疎水性相互作用のような弱い結合まで多種多様で、ターゲットとされるゲスト分子の種類も豊富である。しかし一般に、炭化水素などの、他の分子と方向性のある相互作用をしない化合物は研究の対象外であった。本研究課題において、昨年度までに、亜鉛ポルフィリン二量体からなる箱形自己集合体を用いて、通常は感知する事の難しい不斉炭化水素のキラルセンシングに成功すると同時に、非極性溶媒中での構造変化によるソルバトクロミズムという今までにない概念を提示した。本研究は、ホストとゲストの間に明確な相互作用がなく、超分子が形成するナノサイズの箱の内部空間が溶媒分子を認識するという点でユニークであり、超分子化学における分子認識の新概念と言える。本年度は、シンクロトロンの高輝度線源を用い、前年度までの研究の「鍵」として示唆されている箱形集積体のX線構造解析に挑戦した。そして、巨大なナノ空間を有するポルフィリン超分子集合体の構造解析に初めて成功した。また、亜鉛ポルフィリンを連結しているロッド部分の長さ(亜鉛ポルフィリン間の電子的相互作用)がキラル認識に与える影響、さらには、リモネン以外の不斉ハイドロカーボンのキラル識別への適用性について詳細に検討し、本研究課題の総括を行った。
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