研究課題/領域番号 |
07J03231
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西村 慎太郎 東京大学, 史料編纂所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 天皇 / 朝廷 / 公家 / 即位礼 / 庖丁道 / 地下官人 / 入木道 / 家職 / 非蔵人 / 門跡 / 口向役人 / 近世 / 蔵人 / 持明院流 / 御所 / 近世史 |
研究概要 |
本年度は研究課題としていた点のうち、近世の朝廷社会と地域社会との関わり、朝廷社会に生きる人々の文化的力量について研究を進めた。その中で二つの具体的な課題に取り組んだ。 第一に、近世の朝廷儀式を通じた地域社会の様相。新天皇が即位の後に初めて行なう新嘗祭である大嘗祭において竹木を献上する山城国山科郷の人びとの動向について検証した(特に使用した史料は京都市歴史資料館蔵比留田家文書)。この結果、山科郷は禁裏料で、「勤皇」的な志向性があったと評価されているが、実際、彼らの利害は一様ではなく、役負担を忌避しようとする側面を見い出した。 第二に、朝廷社会の文化的動向の検証。前年に引き続き持明院流入木道及び四条流庖丁道を分析した。持明院流入木道については、その特質と門人化の契機を検討した。また、持明院流入木道の「秘伝」(宮内庁書陵部・国立公文書館・国文学研究資料館などに所蔵)を分析し、持明院家は近世初頭に公家家職として整備していき、和歌・漢詩・勅額の制作おいて、紙の上にどのように文字を配置するかという点にこだわった「秘伝」であることから、朝廷社会以外での利用は少なく、町や村に住む人びとにとっては必要性が乏しかったと結論づけた。 四条流庖丁道については、公家家職として創造した四条家を中心に検討した(宮内庁書陵部蔵)。四条流庖丁道については継続中であるが、近世後期に至って、新たな公家家職として創造したことが明らかとなった。
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