研究課題/領域番号 |
07J03404
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河原 吉伸 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 異常検知 / 故障診断 / 確率的推論 / 部分空間法 |
研究概要 |
本研究は、主に宇宙機を対象として、統計的な学習と確率的推論に基づいた高度な故障診断法に関するものである。本年度の研究では、主にその理論的枠組に関する検討について取り組み、必要となる種々のアルゴリズムの構築と検証を実施した。 大規模複雑システムである宇宙機の故障診断においては、そのダイナミクスや機器の物理モデル、専門家の経験則といった工学的知識に加え、実験・運用時にシステムから得られる観測データを有効に利用する事が重要となる。本年度の研究では、まず、得られた観測データを用いて、宇宙機のように複雑な挙動を示す動的システムを表す非線形モデルを低計算コストかつロバストに推定するための方法を提案した。より具体的には、部分空間法と呼ばれるシステム同定の枠組みを、正定値カーネルを用いて再生核ヒルベルト空間上において議論する事で、従来法の良い特性を保持しつつ、非線形へと拡張するアルゴリズムを導出した。加えて、その際の理論的枠組に基づき、データからシステムの挙動の変化を検知するための変化点検知手法(部分空間法に基づく変化点検知アルゴリズム)を導出した。また、システムの挙動の変化が検知された際に、それがどの部分に起因するかを推定するための方法として、報告者は、従来から逐次モンテカルロ法に基づく異常診断法に関する研究を行ってきたが、本年度においては、これを更に発展させ、いくつかの技術的改良を加えて、システムのパラメータとモードを同時に推定する事で、異常時におけるパラメータの変化を追跡可能なアルゴリズムの構築を行い、シミュレーション・データを用いてその有用性の検証を行った。
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