研究課題/領域番号 |
07J03453
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 薫 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイド / 免疫療法 / BBB |
研究概要 |
ワクチン療法はアルツハイマー病(AD)の現在最も有効な根本的治療法と考えられている。その有力なメカニズムとしてsink仮説が広く受け入れられているが、これまで抗体が実際に血中でAβの引き抜き(sink)効果を示すかについては、実験的に確かめられていなかった。そこで抗Aβ抗体の受動免疫とBEI法を組み合わせ、sink仮説の実験的検証を試みた。マウスに抗Aβ抗体m266を受動免疫した後にBEI法を行い、抗体の存在下でAβの脳からの排出速度の変化を観察した。その結果、m266の投与によって引き抜き現象は生じず、Aβの排出速度が逆に遅延していることを見いだした。さらにこれまで末梢血中で機能すると考えられてきたm266が脳内に一部移行し、Aβと結合することを見いだした。この結果はm266はAβ引き抜き作用以外のメカニズムで作用していることが示唆するものであった。 そこでワクチン療法における抗Aβ抗体の新たなメカニズムを明らかにするために、脳内にAD様のアミロイド蓄積を再現するAPPtgマウスを利用し、m266を投与した場合の脳内のAβの存在様式を調べた。Aβモノマーは構造変化を起こしてアミロイド線維化する過程で、Aβオリゴマーを形成し、それが神経細胞障害性を有すると考えられている。 申請者はモノマーAβを特異的に検出するELISA系を樹立し、これを利用して、m266抗体を投与したAPPtgマウスの脳内のAβ量を測定すると、抗体の投与により、Aβのモノマーとオリゴマーの総和は変化しないにも関わらず、毒性のないモノマーAβが増加していることを見いだした。この結果から、抗Aβ抗体は脳内においてAβを毒性のないモノマーの状態で安定化することで構造変化を抑制し、毒性分子種Aβオリゴマー形成を阻害するという結論に至った。
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