研究課題/領域番号 |
07J04155
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
細川 武稔 東京大学, 史料編纂所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 中世史 / 京都 / 北野天満宮 / 足利義満 / 三十三所観音 / 室町幕府 / 寺社 / 神宮寺 / 平重盛 / 神仏習合 / 観音 |
研究概要 |
北野天満宮の神仏習合については、神宮寺だった東向観音寺(京都市上京区)について、引き続き所蔵史料の分析をおこなった。その結果、この寺が一条家の祈願寺となるきっかけを作った一条輝子について、詳しく調べることが必要になった。輝子は岡山池田氏の出身であることから、岡山県立図書館(岡山市)・林原美術館(岡山市)などで情報を収集した。 中世の北野天満宮に関連して、足利義満が京都の北山で構築した空間について分析し、中世都市研究会大会において発表した。そこでは、義満が北山を選んだのは、足利氏が深く信仰する北野天満宮と、足利氏の墓所等持院に挟まれた地域だったからであると述べた。また、北山天神森の天神社(現在の敷地神社)が北野天満宮との関係で語られていた事実を指摘した。発表の準備段階では、京都市歴史資料館・京都府立総合資料館などで文献を読み込んだり、現地でのフィールドワークをおこなったりした。 京都における三十三所観音については、中世の成立・近世の復興について分析を進めた。中世については、室町幕府の奉行人である飯尾氏の関与について調べた。当時の貴族の日記や五山禅僧の漢詩を分析することによって、飯尾氏が積極的に三十三所の確定に関わり、一族の菩提寺を三十三所に組み入れていったことなどがわかってきた。近世については、京都市歴史資料館・京都府立総合資料館で文献・史料を渉猟するなどして、巡礼順序が変更された事情などを考える材料を集めた。また、文政11年刊の『恵方巡京図』に、三十三所観音巡礼が記されていること、人吉藩の歴史書『嗣誠独集覧』に、近世の復興に真如堂の僧が関わったという重要な記事があることなどを見出した。
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